が最後の力で空に突き立てた剣は、大陸に未だ嘗てない稲妻を呼び寄せ

落雷は遥か後方から偽りの神、大賢者の体を貫き――英雄の左手に――聖剣に落ちた。




偉大なる卑小なる二人の人間は、何が起きたのか知る由もなく一瞬にして塵のように消え去った。


そして傷一つないままに煌めく聖なる剣は、神樹に再び還った。





「鞘」は其処で、身動ぎもせず、剣が戻るのを


ただ、待っていた。








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